withワクチンのCDCサマーキャンプガイドライン

2回目のコロナの夏を迎えますね。今年のサマーキャンプは、あまりやる、やらないの声を聞かないので、みなさんコロナ対策をしっかりして、実施するのかな?

昨年のこの時期は5月上旬に第1回目の緊急事態宣言を終え、コロナ禍の夏のアウトドア事業に向け、ガイドライン作りで大騒ぎの時期でした。私も、LNTのガイドラインの翻訳や、コンサーベーションアライアンスジャパンの共同声明に参画し、世界中のガイドラインをレビューして、日本ってヤバいなーって痛感していた時期です。

その中で、やっぱり圧倒的だった一つが、アメリカのCDC、疾病管理予防センターが、サマーキャンプ用のガイドラインを発表したことです。日本で言ったら、国立感染研がサマーキャンプのガイドラインを発表するようなもので、日本では考えられないことです。

そのCDCが2021年5月28日、改めて2021サマーキャンプのガイドラインを発表しました。これはワクチン接種率の増加に合わせてリバイズしたもので、摂取率が50%を超えたアメリカならではのガイドラインで、未だ5%の日本で、夏までに一般成人に回ってこない日本では、参考にならないかもしれませんが、せっかくなので、いくつかかいつまんで紹介したいと思います。みなんさもgoogle翻訳をつかて、フルペーパーもしっかり理解しておいてください。

子供はまだCOVID-19のワクチンを打てません

改めてですが、日本でも16歳以下の子どもはコロナワクチンを打てないことを知っていましたか?その理由として、子どもは重傷者リスクが低いことと(それが理由か!?)、子どもにワクチンの臨床実験の倫理的な課題があるそうです(それならわかる)。アメリカでは、ファイザー社のワクチンは12歳まで引き下げられたり、現在海外では生後6ヶ月以降の臨床実験がスタートしているそうです。いずれにせよ、子どもに既存のワクチンが許可される、もしくは子ども用のワクチンが開発されるまでには、アフターコロナになっていると言われています。

つまり重要なことは、我々大人はいち早くフルワクチンとなり、ノーマスク、密OKでも、キャンプの対象の子供たちは、コロナに対して免疫がない状態であることを忘れてはいけません。

子供の感染のほとんどが、家庭内感染で親から感染されるので、成人のワクチン接種が100%にならない限り(あり得ませんが)、親から感染された子供がキャンプに参加して、キャンプがクラスターになる可能性を否定できません。

成人の摂取率が上がっても、子どもたちは、我々大人がこれまで通り、しっかり守ってあげましょう。

BCの子どもキャンプでは、キャンプ中の感染防止の限界の観点から、引き続き、事前の本人、家族の自主隔離を、最大効果のある対策として継続しようと思います。

キャンプがコミュニティのワクチン教育を

フルワクチンの成人は、コロナに感染しないし、人につ移すこともありません。つまり、キャンパーの家庭が感染リスクゼロになれば、キャンプの感染リスクもゼロになります。

そこで、キャンプ団体は、受け身の姿勢だけではなく、キャンパーの家族やコミュニティーのワクチン教育を率先して行いましょう。家族も子どもをキャンプに出したいので、キャンプはワクチン教育の効果的な教育媒体となります。

CDCでは、保護者のワクチン教育のための教材をめちゃくちゃ準備していて、キャンプ団体もこれらを使って、ワクチン教育をするように推奨しています。厚労省もこれ真似すればいいのにと思います。

また、ワクチンに関する相談窓口も専用に設けることを勧めています。日本の事業者だとなかなかこの余裕はないので、ディレクターがワクチンに関する正しい知識を理解しなければなりません。

ワクチン非接種者を守るキャンプに

ワクチン接種が進むにつれ、キャンプに接種者と非接種者が混在する時期が必ず来ます。

その時、まず非接種者に対して、参加や活動の機会を公平に提供する団体、社会であることは当たり前ですが、接種者が非接種者を守るキャンプでなければなりません。

事前の準備としては、接種者と非接種者の異なったプロトコルを準備する必要があります。せっかく接種した人を、ワクチン前のような感染予防を強いることはできません。一方で、非接種者は、まだまだキャンプがクラスターとなり、参加者のコミュニティに拡散させるリスクを残しています。今年の夏前は、ことの2つ異なったガイドラインを作る必要があるでしょう(関連記事:withワクチン時代のアウトドア)。

また個人情報の保護や、人権保護の観点から、接種者と非接種者を公表できない場合には、キャンプとしては接種者に対しても感染対策をお願いしなければなら場合もあるかもしれません。接種者は、万が一非接種者が感染していたとしても、そこから感染することはないのですが、予防対策を取らないことは、非接種者を特定することになりますので、慎重な配慮が必要です。

では、こんな誰が非接種者かわからない、ヤキモキした状態がいつまで続くのかということですが、これは日本が集団免疫を獲得できたと判断できるまでです。

そのために、できる限り多くの人が、できる限り早くワクチン接種を判断する社会にならなければなりません。

まとめ

今回記事にしたのは、ガイドラインの本の一部ですので、興味がある人はしっかり自分で読んでくださいね。ガイドラインに関しては、このブログでも何度も記事にしているので、ブログをずっと読んでいてくれた人には、当たり前のことが多いかもしれません。

今後ワクチン接種率が増加するにつれ、コロナウィルスはこの世からなくなったと錯覚する人もいるかもしれませんが、ワクチンの役割は、ウィルスをなくすのではなくて、感染しない免疫を作ることです。

今後しばらく続く接種者と非接種者のハイブリッド時代は、それぞれの権利を保証し、かつ非接種者を悪者にせず、みんなで守ってあげる倫理観が問われる時代かもしれません。