環境

アナフィラキシー

アナフィラキシーは、傷病者が、食物、薬、タンパク質に事前暴露することにより、マスト細胞と好塩基球がIgE抗体を形成したことにより起こる、不自然な免疫反応である。 一般的なアレルゲンは、ペニシリン、β-ラクタム系抗生物質、ナッツ類、ヒメプノテラ毒(ハチ毒)、貝類である。ただし。IgE が介在しない反応が起こることもある。アナフィラキシー様反応、特発性アナフィラキシーとして知られ、トリガーがマスト細胞と好塩基球に直接作用し、事前暴露を必要としない。IgEが介在しないアナフィラキシーのトリガーは、バイコマイシン、アヘン、アスピリン、NSAID、気温、運動である。傷病歴はトリガーを避けるのに有効であるが、将来の、特に初期反応を予測するまでの信頼性はない。つまり、どのようなMOI でアナフィラキシーが起こるか完全に予測ができない。IgEが介在してもしなくても、アナフィラキシーのS/Sxと処置は同じである。エピネフィリンが、治療の中心であるが、必ずしも成功するとは限らず、死に至る可能性もある。ほとんどのアナフィラキシーは単相性の反応であるが、20-30%は、二相性であり、3-10時間以内に同じS/Sxが発症する可能性がある(リバンウンド反応)。H1およびH2ブロッカー(抗ヒスタミン)と、コルチコステロイドは、二相性反応を防ぐのに役立つが、必ず成功するとは限らない。長時間の避難が必要な場合、経口のプレドニゾンを医師の指示のもと、電話か書面による指示で投与することもある。 評価 ・ほとんどのアナフィラキシーの場合、局所の腫れはない。10%以下の頻度で、局所アレルギー反応からアナフィラキシーに進行することがある。 ・S/Sxのはじまりは、5-30分以内に起こり、90%以上のS/Sxは、1時間以内に起こる。食物アレルギーは、3-6時間と遅れて起こることがある。 ・接触アレルギー(植物アレルギー)でアナフィラキシーが起こることは稀である。 ・傷病歴に関わらず、アナフィラキシーの疑いのあるMOIとS/Sxがある場合、その処置をする。 ・エピネフィリン投与の遅れによる致命的な結果と、正常な成人と小児にエピネフィリン投与の安全性を考えると、アナフィラキシーの疑いのあるMOIがあり、S/Sxの出ていないも傷病者に対して、エピネフィリンの投与を検討する。可能であれば、事前に医師から処方箋を書面で手に入れる。 S/Sx ・皮膚:じんましん(鼠蹊部、腋窩、脇腹、背中)、赤み、かゆみ、皮下の晴れ(血管浮腫)による気道閉塞。 ・呼吸:呼吸困難、喘鳴(ぜいぜいする)、鼻づまり、鼻水、呼吸停止 ・消化器:吐き気、嘔吐、下痢、攣り、腹痛 ・循環器:脈拍上昇、血圧低下、胸の痛み、心停止 ・神経系:頭痛、めまい、失神、死が差し迫った感覚 ・その他:金属性の味、失禁 処置 ・成人はエピネフィリン0.3ccを、1:1000の筋肉注射で、大腿に投与する。35kg以下の小児には、0.15ccを同様に投与する。エピネフィリンに禁忌(薬に対する体の拒否反応)はない。死亡はエピネフィリンの投与の遅れが原因である。 ・もし、5-15分以内で…

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低体温

体温調整&低温生理学 低体温は、低温状況において、傷病者が通常の体温を維持できなくなった時に起こる。低温状況は、温度の低下、湿度の向上、風速の向上で悪化する。人は、低温状況に震えることによる熱生成と、血管収縮による熱保存により、体温を維持しようとする。熱生成には、効率的な代謝とカロリー供給が必要である。震えや運動による熱生成は、カロリーを消費する。体力、水分補給、健康、傷害は、すべて人の熱を生成する能力に影響を与える。 低体温のはじまりは、低温状況の厳しさ、長時間の暴露、傷病者の健康状態により様々である。急性の低体温は、冷たい水に浸かると、傷病者の健康状態に関わらず、数分から数時間で起こる。準急性の低体温は、野外での中度の低温状況でも、体力を消耗すると、数時間から数日で起こる。長期の野外遠征では、慢性的なカロリー摂取やグリコーゲン、脂質の不足や、健康状態、水分補給、体力消耗などの要因により、慢性定期な寒さ反応を起こしている。そのような状況で低温状況になると、容易に低体温に陥る。 備考 ・メンバーの体温を36度以下にしない。 ・32度以下は、心臓が電気的に不安定になり、心停止しやすい状態になる。 ・30度以下は、60秒間脈拍を確認する。もしなければ3分間人工呼吸をして、再び確認する。 ・体温計がない場合は、VPUは中度低体温か重度低体温として扱う。 寒さ反応の処置 シェルター・隔離・加温 ・濡れた服を着替える ・中間着を着せる ・シェルターを考える ・避難するときは、1人用低体温パッケージを行う。 ・キャンプするときは、3人用低体温パッケージを行う。 ・湯たんぽを体幹を温める。 食べ物・飲み物 ・消費したカロリーを与える。単糖から始め、炭水化物、タンパク質、脂質を徐々に与える。 ・温かい水と電解質を与え、利尿による損失を補う。 安全vs運動…

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