判断

1.経験的判断
1)演繹的内省:過去の経験により一般化された概念から特定の状況を計画する。
2)評価的内省:実際に計画の実行し、結果の分析し、修正、改善する。
3)帰納的内省:特定の経験と、既存の概念と比較し、情報を組織化、適応化、同化、調整する。
4)概念:経験により常に新しい概念を蓄積し、判断の幅と精度を高める。

2.問題解決

2.1.問題解決のプロセス
1)問題認識:問題を観察する。
2)問題同定:問題の本質を分析する。
3)結果予測:問題によるダメージを予測する。
4)選択肢:解決策のオプションを洗い出す。
5)解決策の選択:オプションを分析し解決策を選択する。
6)実行:問題解決を実行する。
7)評価:問題が解決できたか未解決かを評価する

2.2.問題の複雑性
1)単純な問題
・問題解決プロセスを活用できる
・意思決定が安定している
・最善の判断ができる
2)複雑な問題
・問題解決プロセスだけでは解決できない
・意思決定が不安定
・いつも最善の判断ができるとは限らない

3.意思決定

3.1.意思決定のプロセス
1)問題の同定
2)問題の分析
3)解決のためのデータ・リソースの収集
4)選択肢の洗い出し
5)評価基準の決定
6)評価基準の重み付け
7)評価基準に基づく選択肢の評価
8)解決策の決定・実行
9)観察・修正

3.2.意思決定マトリクス
1)オプション:できる限り多くの選択肢をあげる
2)クライテリア:オプションを評価するための基準をできる限り多くのあげる
3)ウェイティング:基準の重要性を評価し、重み付けをする
4)解決策を客観的に選択できる

3.3.PMI(Plus, Minus, Interesting)
1)プラス:メリットをあげる
2)マイナス:デメリットをあげる
3)付加価値:予測される付加的な興味・関心・体験をあげる
4)最終的な解決策の選択が困難

3.4.意思決定のサイクル

4.判断の阻害要因

4.1.意思決定の落とし穴(Risk Management for Outdoor Leaders, NOLS)
1)慣れ:過去の繰り返しの成功体験による影響
2)鵜呑み:他の人の意見をそのまま採用する
3)一貫性:前の意思決定をそのまま採用する
4)社会通念:社会一般的な判断を採用する
5)確証バイアス(正当化):意思決定を支持する情報のみを集める
6)親近効果:最後の情報の方が印象に強く残りやすい
7)専門家ハロー:知識があるひとの意見を正しいと判断する
8)マインドセット:本人の信念、思い込み
9)根拠なき前提:最もらいしいことを根拠なく採用する
10)予測バイアス:見込みを過大評価する
11)錯誤相関:本来関係がないものを関係があると思い込む
12)リスクの二極化:集団の方が1人よりもより高い、もしくはより低いリスクを選択する
13)リスキーシフト:1人よりも集団の方がリスクを冒す
14)サポート理論:ある情報がより詳しいため、その情報が判断に影響を与える
15)情報カスケード:誤った情報が修正されることなく判断に影響を与える

4.2さまざまな認知的バイアス
1)ハロー効果:特定の事象に対する評価が高いと、それ以外全ての評価が高くなる。ポジティブな場合を「光背効果」、ネガティブな場合を「後光効果」
2)バンドワゴン効果:大勢の人が選ぶものを、個人の判断より正しいと考える
3)内集団バイアス:他の集団よりも自分が所属している集団の方が正しいと考える
4)後知恵バイアス:結果が出た後に、あたかも最初から知っていたかのように自分の考えを調整する。
5)正常性バイアス:問題を過小評価し正常な状態であると信じる。
6)現状維持バイアス:現在の状態を正しいと考え、変化に抵抗する。
7)自己奉仕バイアス:成功を自己の内的要因とし、失敗を外的要因とする。
8)正当性バイアス:自分の意見を支持するデータだけ集め、それ以外を無視する。
9)慣れた道効果:知っていることにかかる時間を過小評価する。
10)ゼロリスクバイアス:小さなリスクを無視し、リスクが無いと考える。

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