翻訳サイトで正しく訳してくれないアウトドアパスーツって何?

みなさん最近アウトドアシーンで「アウトドアパスーツ」って言葉を聞いたことはありませんか?「pursuit(パスーツ)」は「探究」、「追究」という意味なので、「野外探究?」ちょっと変ですね。

以前ブログで紹介したおすすめの翻訳サイトで検索してみますと…

Google翻訳は、「アウトドア探究」「屋外の探究」そのまんまやんけ。

※2020.10に修正申請したので今後正しく変わる可能性があります。

Deeple翻訳は、「外遊び」広っ。

ウェブからその単語が使われている文章を自動的に検索して文章ごと翻訳してくれるReversoContexは、「アウトドア活動」「アウトドアスポーツ」「アウトドアレジャー」など。前後の文脈から判断しているのか一番おしい。

アウトドアパスーツは、人力のみで行う野外レクリエーションと定義されています(Effective Leadership in Adventure Programing, p.18)。つまり、ハイキング、クライミング、サイクリング、スキー、スノーボード、テレマーク、スノーシュー、クロスカントリースキー、パドリング(カヤック、カヌー、ラフティング)、セーリング(ヨット、ウィンドサーフィン)、スクーバダイビング、スカイダイビング、パラグライダーなどです。

動力を用いるスノーモービルやモトクロスバイクは含まれません。また、動物を動力とする乗馬や犬ぞりも含まれません。

そうなると、「アウトドアスポーツ」が一番あっているのかなと思いますが、アウトドアスポーツは、「屋外」スポーツという意味なので、テニスやクリケットなども含まれ、自然の中でっていう感じがないものも含まれます。

自然の中で行われる野外活動には、文化的、環境的、芸術的な活動も含まれますが、その中でも人力のみで行う身体的な野外活動のことを「野外運動」といいます。つまり、「アウトドアパスーツ」は、日本語で「野外運動」といいます。

野外運動は、空域活用型(スカイダイビング、パラグライダー)、水辺活用型(パドリング、セイリング)、山野活用型に分類され、山野活用型はさらに無雪期(ハイキング、クライミング)、積雪期(スキー、スノーシュー)に分類されます。これらの活動は、全て特有の地形、風、水、雪などの自然資源を理解し、活用して行う特徴があります。

では、ここで問題です。

質問①自然豊かなコースで、地形や風を読んで行われるゴルフは、野外運動でしょうか?

質問②外岩に一切いかずインドアクライミングだけやっている人は野外運動をやっているといえるでしょうか?

チッコ

チッコ

チッコ

チッコ

チッコ

チッコ

チッコ

チッコ

ブブー

正解は、質問①は×で、質問②は○です。真逆でしたか?

では、それを分ける定義は何でしょうか?

野外運動は、参加者の能力、目的に応じて、人の手の及ばない自然に広がる可能性があるということです。

例えば、タイガーウッズが富士山の樹海でゴルフをしても、フツーの人と変わらないし。そもそもゴルフにならない。ゴルフがうまくなってもやろうとも思わないし。ゴルフというアウトドアスポーツは、人工的なゴルフ場があって初めて成立するスポーツです。

一方、始まりはインドアクライミングでも、ジムで知り合った人に誘われて小川山デビューしてマルチピッチを教わって。そのうち北岳バットレスに行ってみたくなったりして。気付いたらアイガー来ちゃったみたいな。その人の能力や目的に応じて、無限の広がりがあるのが野外運動です。

この特徴のおかげで、野外運動は、参加者の能力や教育目標に応じた野外教育の強力なツールとなるのです。

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