海洋リテラシー

解説:現在の地球の軌道では、二酸化炭素がなければ、全球凍結となります。水が液体で存在し続ける条件として、二酸化炭素の「温室効果」が必要です。二酸化炭素を単に良くない物質と考えず、包括的な視点が必要です。

解説:今日の地球上の全ての生命の維持に酸素が必要ですが、原始地球に酸素は存在しませんでした。原始海の中で、シアノバクテリアなどの光合成細菌が現れ、水と二酸化炭素から、糖と酸素を生成したことが、生命誕生につながりました。

解説:グリーンランドや南極の氷を調べることにより、人類誕生よりはるか以前から大気の二酸化炭素濃度を調べることができます。急激に上昇を続けているのが19世紀の産業革命以降のたった150年の間です。

解説:磯焼けとは海藻、海草が死滅し、石灰質の生物が海底に蔓延る状態です。解答のようなさまざまな環境悪化が原因と言われています。現在海岸を持つ全ての県で確認されています。

解説:海藻による二酸化炭素吸収を「ブルーカーボン」と言います。グリーンカーボンと呼ばれる森林による二酸化炭素吸収が12%に対して、ブルーカーボンは30%にのぼります。さらに、海岸近くにしか生成されない藻場が海洋に占める割合が1%と高い二酸化炭素定着能が見直されています。

解説:1000万トンとは、東京スカイツリー222基分に例えることができます。その80%がペットボトルやレジ袋などの使い捨てのプラスチックです。2050年には海にいる魚よりプラスチックの方が多くなると言われています。

解説:全ての物質は、地球の侵食、運搬、堆積作用により、粒子になります。100マイクロメート(0.1ミリメートル)が髪の毛の太さで、目に見える限界です。全ての物質はさらに細かい粒子になり、100ナノメートル(0.0001ミリメートル)になると、大気中や海中に漂い、細胞膜も通過します。この目に見えない粒子となったプラスチックを「ナノプラスチック」と言います。

解説:私たちは全く二酸化炭素を排出しない社会に戻ることはできません。これからは二酸化炭素の排出量をできる限り減らし、炭素定着能が高い自然環境を保護したり、炭素吸収できる科学技術の開発が必要です。

解説:漂着ゴミは、海洋放出されたプラスチックゴミのほんの一部です。ただし、そこで回収しなければ、いずれはナノプラスチックとなり回収できなくなります。ビーチクリーンは、陸地のプラごみを海に放出しないための最後のチャンスです。